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「祭司の務めを果たす」ローマ15:14~16

 希望は、人に生きる力と勇気を与えてくれます。私たちが信じて

いるイエス・キリストの父なる神は、真の希望を与えるお方です。

御父は、御子を通して私たちに希望を与え、聖霊の力によって私た

ちを希望に溢れさせてくださいます。

 神は、預言者イザヤを通して、イエスが全世界に救いの希望をも

たらすしもべであることを証ししておられます。主イエスは、ご自

分の使命を終えて天に帰られてからは、聖霊を弟子たちに遣わし、

彼らを通して福音宣教を拡大していかれました。

 パウロは、ローマにいるキリスト者たちに関して、以下のことを

確信していました。彼らは、①主キリストによって救われたので、

希望を持って歩むことができる。②主キリストによって聖なる者と

されたので、神に喜ばれる生き方ができる。

 具体的には、主が彼らを受け入れられたように、彼らも、兄弟姉

妹として互いに受け入れ合い、相手に善を図り、神とみことばに対

する知識を体験し、教え合い、戒め合い、励まし合っていく事がで

きます。そのために彼ら自身もパウロと同じ確信を持つ必要があり

ました。

 パウロは、ローマの兄弟姉妹たちに与えられている救いと恵みを

確信していたので、手紙の色々な所で、かなり大胆に書いて、彼ら

にみことばの真理を思い起こさせ、神とみことばに対する彼らの確

信が深まるように努めました。

 パウロは、彼らが罪と汚れの奴隷であったけれども、キリストに

よって義と聖さの奴隷となり、義と聖さの実を結ぶことができるこ

とを知らせました。この福音の恵みを彼らに悟らせるために、パウ

ロは「あなたがたは知らないのですか」と問いかけ、「私たちは知

っています」と確信をもって語ったのです。

 パウロは、福音が与える恵みと福音を伝える恵みを神からいただ

きました。2つの恵みのゆえに、彼は、異邦人のためにキリストに仕

えて、神と人々との間をとりなす祭司の務めを果たしていきました

。それは、異邦人が福音を信じて救われ、聖霊によって聖なる者と

されて、神に喜ばれるささげ物となるためでした。

 私たちも、キリストと福音を信じて、聖なる者、神に喜ばれる者

とされたので、自分自身を聖なる、神に喜ばれるささげ物として献

げていきましょう。福音の恵みを更に知り味わい、周りの人たちに

 

伝えていき、祭司としての務めを果たしていきましょう。