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「私たちと共におられる神」 マタイ1:18~25  今村裕三師

ヨセフは正しい人」(19節)でした。「正しい人」とは、「神様の教えに忠実な人」という意味です。ヨセフは精一杯の愛と配慮で難しい状況を乗り越えようとしますが、神様の思いは、ヨセフの思いをはるかに超えたところにありました。それは、マリアは聖霊によって子を宿り、その子は「ご自分の民をその罪からお救いになる」方(21節)だったのです。どうしてそのようなことをヨセフは受け入れることができるでしょうか?ヨセフは「主の使いが命じたとおりに」しました(24節)。正しい人ヨセフは、神様の御旨を行う事を喜びとしていました。自分の理解では理解しきれない状況においても、ヨセフはすべてを統べ治めておられる神様を信頼しました。

聖書でヨセフの信仰を読む事と、私たちの生活でヨセフの様な信仰を実践する事には大きな隔たりがあります。しかし、私たちは、ヨセフの行動を通して、私たちは自分の困難な状況においても神様の真実と誠実さ、そして全能の神に信頼するよう励まされています。

ヨセフの先祖ダビデの心は神、主と一体でした。「わが神よ 私は あなたのみこころを行うことを喜びとします。あなたのみおしえは 私の心のうちにあります」(詩篇408節)ダビデの子孫であるヨセフも神様のみおしえを行うことを喜びとしていました。

自分の力ではどうにもならない状況への対応に、信仰者の真骨頂(真の姿)を見る事ができます。私たちと共におられる神様は、私たちに、「あらゆる人々を弟子としなさい」と言われる時に「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます」と約束してくださいました。「不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」が私たちと共にいてくださるという約束は、どれほど心強い事でしょう。かつては暗闇の中を歩んでいた私たちですが、主イエス・キリストの不思議な方法で、確かに本当の神を知り、光の中を歩く事ができるようになりました。主イエス・キリストが確かに地上に来て下さった事を覚え、感謝と期待を持って来週のクリスマスを迎えましょう。