イエス様はエリコの町に入ってこられました。そのイエス様がどんな方かを見ようとして取税人のかしらであったザアカイはいちじく桑の木に登ってみていました。イエス様はそのザアカイに「急いで降りてきなさい。わたしは今日あなたの家に泊まることにしているから」と言われました。
この瞬間から彼の人生は劇的に変わりました。
人々の中に埋もれて、誰にも相手にされないで一生を過ごすしかないと思っていたのに私を見つけ、知るはずのない名前を読んで下さり、しかもこんな汚れた罪びとの家に泊まると言ってくださる。ザアカイは貧しい人から必要以上に税金を取り立てた罪、人をだまして税金を取り立てた罪を告白して、自分の財産の半分を貧しい人に施し、脅し取った分は4倍にして返します、とつぐないを実行しました。イエス様は、「今日、救いがこの家に来ました。この人もアブラハムの子なのですから。人の子は失われたものを捜して救うために来たのです。」と言われて、ザアカイの救いを宣言しました。
そこにいた人の目には、相変わらずザアカイは罪びととしか映りませんでした。以前の彼の悪行を考えると罪びとにしか見えませんでした。しかしイエス様の目からは彼は失われた人だったのです。失われた人というのは失われてなかった状態があったと言うことです。それはアブラハムの子という状態です。神様の子どもという状態です。その状態にイエス様が引き戻して下さったのです。
私たちも何の価値もない、捨てられて当然のものでしたが、神様によって拾われ生かされています。私たちは主を知る喜び、主に感謝する喜びで心をいっぱいにしたいものです。何十年たってもこの喜びを忘れずに救われた者の幸いを噛みしめながら生かされて行きたいものです。