イスラエルの民がエジプトで貧しく苦しかった時に、神が彼らを助け出してくださったことを覚えて、貧しい人たちや外国人を助けるようにとの戒めが、民に与えられていました。
ユダヤ教の代表的な宗派であったパリサイ派の人々は、信仰熱心で、慈善の面でも力を入れていました。しかし、彼らは人々からの賞賛を得るために施しをしていました。イエスは、パリサイ派の人々の偽善を指摘しておられます。
イエスは、人を招く時には、自分にとって大事な人や豊かな人を招くよりも、貧しい人や苦しんでいる人を招くように言われました。
イエスは、貧しい人に福音を伝え、苦しんでいる人を癒して、神の国に招き入れてくださいました。イエスがお返しのできない人に救いの手を差し伸べたのは、憐れみの心からでした。私たちも、イエスの愛と憐れみによって、癒され救われました。イエスの十字架の愛は、到底、私たちがお返しのできないほど絶大で真実な愛です。
イエスは、私たちも憐れみの心を持って、貧しい人、弱っている人、苦しんでいる人の隣人になるように勧めておられます。教会は訓練の場です。お互いつながりのない者同士が、隣人となり、兄弟姉妹となっていくのです。さまざまな違いを乗り越えて、受け入れ合い、声を掛け合い、交わりを深めていきましょう。
私たちは、イエスの愛と御霊の助けによって憐れみの心をいただきました。神が会わせてくださった人の隣人となり、見返りを求めないで仕えていきましょう。神は、私たちに幸せをもたらし、復活の時には報いを与えてくださいます。